「どれだけ心配させれば気が済むんだよ」

そう言ったのは、迎えに来てくれた杉本でもなく、尚人兄でもない。

「…ごめんなさい」

私に背を向けたままの先輩。

「よりによって、真田から電話もらうなんて…」

「雅人もうその話は良いだろ!」

「良くないでしょ!さくらちゃんをダシに家になんて言って来たのか、話す必要があるでしょ!当事者なんだし」