王子様とお姫様の秘密の決断

「何で、今更…」

父は私が邪魔になったから?

「お父さん、私の事邪魔になったの?だから今になって、そんな事…」

この時の私は、何を口走っていたのかさえ分からなかった。

冷静では居られずに、目が涙でぼやけてた。

「何でよ!」

気がついたら、部屋を飛び出していた。

私を呼ぶ先輩の声が最後に聞こえた様に感じたけれど、降りしきる雪の中では、声もかき消されていた。