「今すぐ迎えに行くから、出る準備しておけよ!」

「これから?」

私の返事を待たずに尚人兄は電話を切ってしまった。

何だろ、こんな時間から…

尚人兄の命令は絶対だから、無視するわけには行かないし…

「もーいつも勝手なんだから!」
杉本起きてるかな?

黙って出て行くのもなんだし…
着替え始めたら、部屋をノックする音がした。