目をゆっくりあけると、まず最初に白い天井が見えた。 ゆっくりと体を起こすと、ベッドに凭れて寝ているあっくんが見えた。 顔には絆創膏が貼られ、右肩には包帯が巻かれている。 …どうしたのかな? 「あ…起きた?…おはよ」 「あっくん…?」 「もう大丈夫だから。美陽の親父さん、捕まった…」 「え?」 「俺が美陽の家に行ったとき、美陽はもう気を失ってて。親父さん、自分で死のうとしてて何とか間に合った。今、警察にいるから」 捕まったんだ、あの人…。 不思議と涙は出なかった。