「あっくん~」 みっちゃんが呼んですぐ、あっくんと呼ばれる人が部屋に入ってきた。 「…良かった。目覚めたんだ。美陽。ちょっと下に降りといてくれるか?」 「わかった。はーちゃん、またね」 …蓮池先輩…… みっちゃんが居なくなった部屋には、あたしと先輩だけで、時計の秒針の音だけがカチッと聞こえた。 「あの……先輩…」 「ごめんな、葉月ちゃん。たまたま、体育館の前を通り過ぎたとき、前田たちの声がしてさ。行ってみたら葉月ちゃんが倒れてたんだ」