「なあ、田中」 「ん?」 服を羽織っている最中の田中を見る。 「…びっくりしたよ。昨日ここで久しぶりに会ったとき。初めは田中ってすぐにわからなかった」 「何が言いたいの?」 「お前が変わり過ぎててわかんなかった。…すっげー女らしくなってて、ほんとびっくり。もうお前のこと男友達だとか思ってない」 どっからどう見ても、お前は女だよ。 「…もし、美陽ちゃんが居なかったらさ。陽はあたしのこと…っ」 そこまで言いかけて、嗚咽へと変わった。 静かに、肩を揺らせながら…。