「好きなの、陽のことが」

田中にそう言われても、イマイチよく理解出来なかった。


今まで男友達みたいに付き合ってきたのもあるけど、それ以上にあの田中に…っていう感じ。


田中が俺のことを…?

いや、有り得ない。


「俺は…」

"好きな奴が居る"

そう言いかけた時、部屋の扉がバタンと閉まった。


誰かが出ていったのか。

「美陽ちゃん、さっきまでそこに居たわよ。あたしのこの格好を見て、慌てて出ていったけど」


そう、今の俺の前で田中は下着姿で立っているんだ。

って…ほんとに美陽が居たのか…?