「ほんとなんにもないってばー」

「ほんとに…?
もう、なんかあったときはあたしを頼ってよね」



「うんっ心強いよ…」


そうこうしているうちにあたし達は学校に着いた


あたしのちょっとした目標

高校3年間は無遅刻無欠席


だから、今日もゆとりを持って登校


いつもぎりぎりに来る秀平には、とりあえず今は会わないだろう



そう思った矢先、あたしは誰かに呼び止められた


今日は朝から未来って何回言われたんだろ



そんな暢気なことを考えている暇はなかった



声のするほうを向くと

「秀平…」


「よっおはよ!ちょっと…話さないか?」


来た…

どうしよう…


あおい…引き止めてくれないかな


「あたしのことはいいから話して来ていいよ


ほんと朝からあついあつい」


今のあたしには苦笑いが精一杯


あおいは…なにも悪くないもんね


「うん…わかった、いいよ」


「じゃあ…中庭でも行くか」



「うっ…うん」