いつも行為が終われば、残るのは空しい感情だけ。


「……タク、あたし屋上に行ってるね。
ここ、ほこりっぽいからさ」

ブラウスのボタンをしめて、ほこりを払いながら言った。


タクはもう何番目になるか分からないあたしの恋人。

タクはあたしを優しく見上げた。

「ぢゃあ、俺もあとから行く。
売店で飲み物買ってから行くから先に行ってて」

「うん。分かった」


あたしは先に空き教室から出て屋上に向かった。