明らかに人に謝る言葉、態度ではない。でもその中にガリュウの不器用さと優しさが溢れてしまうほど詰まっていた気がしてならない。



リ「……ありがとう」



涙が潮風に当たって乾いてくる。風があたる目尻が冷たく感じて、泣き目にはピッタリだった。



ガ「…俺は謝ってんだぞ」



リ「…違う、そのことじゃないよ。この船に乗せてくれて……



本当にありがとう…」



言いたくて、言いたくて…



ずっと言えなかった言葉。口にしたことで肩の重みがなくなった気がする。



リ「あたしを…拾ってくれてありがとう」



一回言い出すと止まらないもので。泣きながらひたすら、お礼を言うあたしの頭をガリュウは…目を逸らしながらも優しく撫でていてくれた。









ガリュウの優しさ…温もりが痛いほど身に染みた。