海の果てに-君は海賊-




俺がリウを…運ぶぅ?!



ヨクはそう言うと、俺からリウを奪うようにとり、己の背中にリウを背負った。



ガ「ちょ…オイッ!」



ハッと、我にかえってヨクを呼び止めてみても、もう遅い。



ヨクはパタンと、部屋の戸を閉める。つまりは…フィンの部屋の戸を閉めた。



ロ「たくっ…ヨクは嫉妬丸出しだよ」



ガ「………はぁっ?!」



嫉妬、…だぁ?!



ロ「…え、気づいてなかったの?ヨクは明らかリウに好意抱いてるでしょ」



…気づかなかった。
これっぽっちも気づかなかったぞ



ロ「ま、あれでも可愛い弟だからさ…恋路を邪魔しないであげてよ、船長さん?」



そう…ロクは言い放つと俺の前から姿を消す。



いつのまにか、フィンとジムの姿もなかった。