ガ「…クソッ」
リウに隠れて舌打ちをし、ふとリウを見てみればそこにはお婆さんに寄りかかるように、眠るリウがいた。
ガ「おいっ!なにしてんだよッ?!」
飛びかかるようにリウを起こそうと肩を掴めば、お婆さんがそれを止めるようにシッと口元に手を当てている。
オ「寝かせてあげなさい。…頭が混乱して、考えるのを止めたんだね」
その言葉に俺は掴んだ肩を離し、かわりに今度は両手でリウの肩を掴み自分へと引き寄せた。
ガ「…迷惑かけた」
俺の言葉に優しく笑うお婆さん。
オ「日が昇ったらまた来なさい。この子に話さなくてはいけないことがたくさんある」
お婆さんは最後に眠るリウの頭を撫でると、そのまま俺に背を向け歩き出す。
同時に俺もリウを背中に背負い、船へと足を向けた。

