横で先程同様、ギャーギャー喚く2人を思いっきりスルーして、あたしは料理に手を伸ばす。



それをお皿にのせ、箸で掴むと口へと、放り込んだ。



リ「お、美味しー…」



口いっぱいに広がるワインの香り。



その美味しさに幸せを噛みしめる。
とろけるとはまさにこの事だ。なんて考えながらあたしは再度、料理を口に放り込んだ。



んー…、美味しい!



ガ「だいたい、テメェって奴は…」



ヨ「んだよ、ガリュウには言われたくねぇよ!」



ガ「あぁ?!」



テーブルを挟んでいる2人の喧嘩。周りは迷惑極まりない、とでも言い足そうに2人を恨まし気に見ている。当然、そんなの気づく訳ないこの2人の喧嘩はエスカレートしていっていた。



ガ「テメェ…もう、許さねぇぞ…」



ヨ「はん?こっちの台詞だね」



そう、その2人が席を立ち上がった瞬間…



バァーンッッ!!!!!!!



リ「ぶぶっ?!」



物凄い音が船内に響き渡る。



あたしに至っては驚きすぎて、若干吹き出してしまった。