突如、あたしの横に表れた顔。



ガ「あいっかわらず、神出鬼没だな。ロクは」



ロ「まぁね。ほめ言葉として受け取っとくよ」



どうやらその人がロクというらしい。



確かにヨクとは似てない



ヨクも綺麗な顔してるけど、子供っぽくてまだ少年って感じ。…けど、このロクって人は凄く大人っぽい。



…背も高いし。



ロ「こんにちは。異世界の女性さん。俺はロク。ヨクの兄で船の航海士をしてます」



リ「あ…リウ、です。こんにちは…」



しかも話し方も凄く上品で…ヨクとは正反対だ。



ロ「似てないだろう?ヨクと」



リ「は、はい!」



ロ「気、使わないで。ガリュウとヨクみたいに敬語もダメ。リウは船長のお気に入りだしね」



リ「…ぇ」



そんな爆弾発言をサラッと落とすロク。勿論、ガリュウは凄い勢いでロクを殴っている。



ガ「なぁに、勝手なこと言ってんだよ!」



そう言うガリュウの顔は真っ赤で…あたしもつられて…頬が熱くなるのを感じた。