…これから、どうすればいいんだろう。



トリップなんて、漫画やアニメ、本の世界だけだと思ってた。



けれど、今。



それは現実となって我が身に降りかかっている。



リ「あたし、凄い体験…してない?」



ぽつりと呟いた言葉。聞かれないように呟いたつもりなのに、2人にはしっかり聞こえていて。



ガヨ「「そうだな」」



なんて納得されてしまった。



リ「…って、え?」



ヨ「あれでしょ?リウは、異世界から…来たんでしょ?」



いかにも普通そうに言うヨク。ガリュウも平然としていて…



パニクってたのはあたしだけみたいだ。



てか…



リ「信じるの…?」



こんな…夢みたいな話…信じてくれるの…?



ガ「あ?なに?嘘なら信じないけど」



リ「嘘じゃない!」



勢いよく否定するあたしにガリュウは、ククッとすこし特徴的な笑みを零す。



ヨ「ガリュウは相変わらず意地悪いなー…。あのな、リウ。実はこの世界でお前みたいな奴が沢山いるんだ」



…ぇ



リ「あたしみたいな…?」



ヨ「そ。お前みたいに異世界から来たって奴がな。なんの因果かはわからねぇけど…」



そう言うヨクにあたしは、勢いよく身を乗り出した。