「ほら見て、こんなに伸びるでしょ」


新調した真っ白なブラウスの七部袖を思いっきり伸ばして見せた。


「あー、ほんとだね。何の素材?シルクかな?それとも綿かな?」


さっきからいっしょにいて、
なかなか注目しないオレに対し、
ユキは背伸びしてみたり、
体を左右に振ってみたり、
胸のボタンをしきりに気にしながら話しかけてきた。

腰を屈んだときは短いブラウスから、
腰からおしりにかけて白い肌が見えた。

股上が極端に浅いジーンズを穿いているので、
おしりの豊かな肉付きと線までがはっきり見えていた。

今日の私ってどうなんだろう?
この服小さいのかな、
ちょっと胸のところ見えちゃうかな、
ちゃんときれいに見られているかな、
なんて思っているかもしれないけど、
私たちは仕事以外の話はしなかった。

でも普通それだけリアクション起こされればアホでもわかる。

よくわかっていた。

ちゃんと見ていたし、
ちょっとドキドキもしていた。

ただ、それを言わなかっただけだ。

ユキの服は青空の太陽の下だったせいもあってすごく眩しかった。

単に白かったせいだけかもしれないけど、
別の意味を含めて眩しく感じた。


「ねえ、ちょっと引っ張ってみて。こんなに伸ばしてもすごくじょうぶだよ」


「おー、ほんとだ、よく伸びるね」

 
均整の取れた体に密着するような弾性のある。

なんというか、
綿と合成繊維で出来てるような肌触りだった。

襟付きのやや深めのVカットの胸元には
安いネックレスが鈍く光り、
ボタンとボタンの隙間が微妙に距離があって、
刺しゅうの凝った白いブラジャーと
丸く盛り上がった乳房が
その隙間から確認することができた。

どれくらい見えてしまっているかは、
さっきから自分でも上から覗いたり
ボタンをしきりに気にしてたりして気づいているはずだ。