「遥か昔

戦国の世にアヤカシが
はびこりか弱き人間は
怯え命を落としたという

これはのちに歴史書である
『秘項伝記書』に
血飢の乱と記されている

人々が光を失った時

天界より天女が舞い降り
一人の少女に力を授けた


それが後の
言霊の巫女である

その少女
神無月 珠菜(カンナヅキジュナ)

一族は天女の
力も受け継ぎ
神無月家として
繁栄してきた


そして神無月家には
必ず女が神無月の当主となると決められた

神が月から消える月

神より使わされし

神無月の巫女

全てを捧げ

光を生み出し

鬼神を封ずる

巫女の言霊に魂宿り

永遠の眠りへ誘う

対価としその身を捧げ

天に還りし天女とならん


神無月
本来この月のために
神無月の巫女は在る



ただそれは神から力を
得るのでは無くて
自らが神と成る事

ただ自ら神と成る
という事は…

二度と人には戻れない

その姿はまるで
天女のごとく


天へと還る」