「黒瀬」
「あ、種香……」
若干顔をしかめながら、種香がこちらへやって来る。
「悪かったな。…アルトに、何か言われなかったか?」
アルト、絶対暴言吐いてると思う。
「まぁ、第一声は効いたな」
「わ、悪い……」
後でちゃんと言っておくか…。
「これ、携帯」
「ん、あぁ…。すまない」
種香から携帯を受け取り、ポケットに入れる。
「……じゃあ、そろそろ帰るか」
種香のケーキも、食べ終わってるしな。
「ミヤ姉、ごちそうさま」
「美味しかったです。どうも」
「いえいえ。また、いつでも来てね」
ミヤ姉はニコッと可愛らしく、上品に笑うと、手を振った。


