「カイのバカっ!!」 俺の後ろでなんやかんや文句をたれてるのは紗耶香。 久々に2人で出掛けてるっつーのに、ウザイ(笑)。 「これでもう遅刻何回目よっ!」 頭の中で数える。 「…覚えてねぇ」 「待ってる身にもなれっつーの!」 「うぜ。こっちは迎えに来てあげてんだろうが!」 俺らは付き合う前と何ら変わりない。 それが何だか心地よい。 こういう言い合いの喧嘩は、俺らにとってはじゃれ合いのひとつだから。