人魚に薔薇を


「あの!!!!」


声をかけられた。

彼だ。

心地よい声。
唄ったらいい声しそう…

私が振り向くと
やっぱり彼だった。

「…」私は彼を見つめる

「あの。なんで泣いてるんですか?」
彼は真剣そうで…
彼の瞳に引き込まれてしまいそう。

なんだか今夢の世界にいるみたい…

だから馬鹿事を口走ってた。


「……久しぶりに会えた子がいるの。彼をみたら泣けてきちゃった。」