野球バカ


「おはよう。これから よろしくね。」
「ん・・・。あぁ…」
「あっ…」



目があった。

そうではない…。


髪が襟にかかって、この顔。
新品の制服がヨレヨレ。
こいつはー…


「野球」

「えっ…?何お前…興味あり?」

間違いない…
桜を痛めつけていたヤツだ。

「いいよな、野球。オレなんか朝から投げて
「野球なんて、大嫌いです。」

てか、コイツが嫌。

「お前…それ人生捨てたと同じじゃねーか?」
「とにかく、ボール投げないで!」

桜の木に

「ピッチャーのオレが投げないで野球ができるか!!」
「どーせ、へなちょこでしょ」

あっ…でも桜、けっこう舞ってたなぁ…
「わかった… ん… そうだな…」

あっ、わかってくれた?
これで桜も安泰ですなぁ。


「授業後!! グランド来い! 野球やんぞ!!」