本当はかなり恥ずかしかった。だけどこんなに光太が喜んでいるのに、嫌だなんて言えない。



でも学校が近くなると、二人で手を繋いでいる事が恥ずかしくなり、私が手を離そうとすると、光太が私を見て、駄目という顔をする。



諦めの悪い私だな。



まぁいいかここまできたら、みんなに冷やかされても笑っておこう。



昇降口の所で光太がようやく手を離してくれた。



｢光太ったらみんなに見られ恥ずかしいよぉ。｣と私が言うと、｢気にしない気にしない。｣と笑ってる。


私がぶつぶつ言っていると、後ろから岬が｢朝から見せつけてくれるね。｣とからかって来た。



｢光太がいけないんだから。｣と私が言うと岬は｢亜子は本当に幸せものだね。｣といいながら先に行ってしまった。



私が岬を追おおとしたら、光太がそれをとめた。



私は光太に｢何？ ｣と聞いたら｢何でもない。そんなに急がなくても大丈夫だから。｣と言った。