｢みんなに構われ真っ赤になってる亜子見て、兄貴に好きになっちゃったんだって。｣


私は下を向くしかなかった。


もうこんな場面はいいよ。私好きな人いる。佳祐と付き合ってるって言いたい。だけど言えない。


｢亜子｡兄貴真剣だから、今までも結構もてたけど、自分から好きになったのは初めてらしい。｣


どうしょう。私いつもこんなんだから、はっきりしないからいけないんだよね。

｢あの私 、｣と言おうとしたら、｢亜子今付き合ってる人いなかったよね？ ｣


｢うんだけど 。｣


私が困っていると、涼さんが、｢返事はすぐでなくていいんだ。亜子ちゃん見た時僕の中で何かすごい衝撃が起きた。

その後亜子ちゃんの事が頭から離れなくて、真理に会わせてほしいと頼みこんだ。｣


｢兄貴まじなんだから、まいちゃったよ。毎日亜子亜子言ってるし。｣


今断った方がいいんだろうと思いながら、佳祐と橋本先生の事が気になり、今すぐ断らなくてもいいか？なんて軽い気持ちになっていた。