私が自転車から降りると光太が、「さっき言ったのは本気だから亜子を好きな気持ちは、今もこの先も変わらない。」



真剣な顔で私を見る。



そして光太は又「あいつだろう。亜子がずっと苦しい思いをして来た相手、足立佳祐だろう。」



光太は知っていたんだ。私は声もでない。



光太は「亜子が今辛い思いをしてるのにごめんな。だけど俺はもうこれ以上亜子を苦しめたくないんだ。俺の好きな亜子はいつも笑っていてほしい。」



私は涙が止まらない。



その時私は光太の暖かい腕の中にいた。



光太の腕の中はとても気持ちがいい。いつまでもこうしていたい。



「光太いつも甘えてばかりでごめんね。」と私が言うと光太の腕に力が入った。


「光太痛いよ。」と言うと光太は笑いながら「ごめん。」と言った。



だけど抱き締められた腕の力は緩むことなくそのまま。



光太!今はこうしているね。私もなんだかここちよいから。