なんて事を思いながら寝室を出ようとした
その時

「ぱぱぁ?」

後ろから聞こえた小さな声に一瞬驚き振り向く。

まだ半分寝ているのか、幼い我が子が眠い目をこすりながら
こっちを見ている。


俺のせいか?


「悪い、花、まだ寝てていいんだぞ?」

時計の時刻はまだ6時過ぎ。

もう少し夢を見てもいい時間だが

「はなもいく」

そう言って自分からベッドを下りる。

「まだママが寝てるからな」

人差し指を立てて花に見せると

「しーだね」

真似をして見せてくる。

その姿が妙に可愛くて花を抱き上げ
きつく抱きしめた。



こんな朝をこれからも迎えられますように

そう祈りながら花を抱き上げもう一度
眠るメイを見てから部屋を出た。




おわり。