偽善コメントしかしない。 上っ面の話しかしない。 ぼろを見せない。 それでいて普通を演じきっていて怖い。 京子のような存在は香織にはもはや恐怖だった。 本音などなく、気付いたら自分の情報を京子は手にしている。 こちらの切り札など彼女にかかればお見通しで、弱みさえ簡単に握られている。 そう、ごく自然に気付けば京子は自分の懐に入っていて、気を許してしまう。 のんびりとした空気感に安心しきってしまうのだ。