昼過ぎの空いた食堂で友達の麻美とぼんやりと話をしていた。

すると、「エンジェル様!ノートありがとうございます!」と中本が現われた。

お礼、と渡されたのはコンビニのお菓子。


京子はそれを手にして中本の腕を掴み、「ねえ、2人で居るのにたった1個なの?あんなに綺麗な字のノートなのに?晩ごはん何食べたらいいの」とふざけて笑う。


「しゃーねぇな!ほんじゃあ今日バイト先に来い!奢ってやらぁ!!

天使様とその友達の仏様にはかなわないからな!」


勝算アリと頭の中で冷静に結果を記入する。



麻美は「私部外者だよ」と言うが、「麻美が居なきゃ私1人で行けないよ~」とすがるように頼む。


「タダだもんね!」


麻美の言ったとおり、中本は本当にバイト先で麻美と自分2人に晩ごはんを奢ってくれたので京子はますます口角が上がった。


バイト中の彼はお客からの熱い視線に気付きながらも、営業スマイルを絶やさない。

そんな中本はひどく目立つ存在だ。


いい男だと実感すれば、とどんどんときめいて京子は前向きな気持ちになれた。