そんな宮瀬をよそに、
俺達は何事もないように授業を続けていた。

「では、フラッシュカードで確認。これは?。」

「3X+9」

こんな感じで授業をしていた。

ほんと「学校内」は平穏だった。

俺はその時、宮瀬が何をしてるのかすらわからなかった。
というか宮瀬がそんな事をする何てホントに予期できぬ事だった。



「じゃそういう訳で今日は部活休むわ。」

俺は珍しく学校に来た石上に言った。

「嫌な予感がするから部活休むなんて通用しないと思うけどな。」

石上が言った。

「大丈夫だって先輩なんか怖くないって。」

俺はそう言って走り出す。

石上が
「僕は知らないからね明日どうなっても。」
とか騒いでる。

「明日なんか知らないよ〜。」

と言って、俺は昇降口に走り出す。

この時俺は知らなかった。

この自分の故郷に戻れなくなるなんてこと・・・。