「痛っ!」

そりゃそうだ何たって七階から一階まで足を付く事なく、降りたんだから。
さいわい下が芝生だったからよかったもののコンクリートだったら死んでただろうな・・・。

おっとこんな事をしている場合じゃない。

速く逃げなければ。

「とにかくこの服をどうにかしなきゃな・・・。」

俺の服は宮瀬の血でグショグショになっている。

こんなんだったら逃げる所か警察に職務質問受けて終わりだよ。

「さて、どこで服を着替えるか・・・。」

「ここは一応一階の家の人の敷地だしな〜。」

その時俺はエントランスにあるトイレを思い出す。

「よし!あそこなら大丈夫だ。」

俺はそうっとエントランスに繋がる道を歩き続け誰にも会わずにエントランスのトイレにたどりついた。

「速く着替えて速く逃げるぞ!。」

俺は意気揚々としていた。

その頃702号室では、今回の事件の責任者になっている高橋が悪態をついていた。

「くそっ!」

まさかガキなんかに逃げられるとは・・・

何と言う不覚だ!。

このままあのガキえ〜と名前は・・・そうだ「大崎 圭輔」だ、に逃げられちまったら俺はクビだ。

その時最近県警の習志野署に配属されたばかりの青二才の大山が話し掛けてきた。

「高橋さん、こんなものが」

俺はニヤリとする。


そして捜査本部に電話をかけた。