留果・・・・。




聞くと、留果は小さく呟いた。




全部自分のせいと自分を追い込む。




留果が泣きそうで、見ていられない。




あぁ、バカバカしい。




気持ちを隠す理由なんてないだろ。




好きな奴を守りたいんだよ。




そう思った。




でも口からその言葉はでないんだ。




失いたくない。




この女を失いたくない。




俺が言ったら崩れてしまいそうだから。




言えない。




俺はお前を守れるなら、悪にもなる。




「将・・・」




か細く俺の名前を呼んだ留果は、静かに目を閉じた。




しばらくすると、寝息が聞こえてきた。




俺は、留果を部屋に運んだ。