“僕とシュウはね…腹違いの兄弟なんだ”
そう言いながら、私をおんぶする格好をする
“イイよ。歩けるから…”
先に歩き出す私の手を掴み、先に歩き出す
“だけど、その事は僕以外知らない事さ…組織の者は勿論、シュウ自身もね…”
“アンタは、それでイイのか?”
“なにがだい?”
“シュウとアンタが兄弟だという事を知らせなくても イイのか?”
“知らせたところで どうなる?”
“…どうもならないだろうけど…”
“まぁ。そんな事はどうでもいいんだ”
私は部屋に連れ戻された
私がグチャグチャに壊してしまった部屋は 何事もなかったかのように綺麗に片付いていた
その部屋の机の上には また、花瓶に綺麗な花が生けられていた
その花瓶のしたに 封筒が挟まれていた
その封筒を開けて見ると そこには、たった一枚の紙が入っていた



