「相馬先輩……!?」
そこには相馬先輩がいた。
どうしてここに!?
キレイな寝顔にドキドキしていると、相馬先輩がんっ?と身をよじった。
「……九条…?」
薄く目を開けて、こちらを見ている。
「相馬先輩、どうしてここに?実家に帰ったんじゃないんですか?」
「ん~……」
海旅行の後、私の足を心配してくれて寮に居ようとしていたが、やはりそれは難しかったようで、迎えの車とともに、実家に帰っていった。
SOOMAの後継者である先輩は本当はかなり忙しいと前に奈緒先輩が言っていた。
新学期まで会えないと思っていたのに……。
「ここに居ていいんですか?ご実家の方は?」
「……ん~、抜け出してきた…。」
「えっ?」
先輩は大きな伸びをして身体を起こした。
「足の方はどう?」
「あ、もう、すっかりいいです。…そのためにわざわざ来てくれたんですか?」



