「でも、無事におさまったじゃないですか」
「…大臣とは顔見知りだったから…」
「そうだったんですね」
「“息子は退寮にしてやって下さい。どうか、これに懲りず、今後ともよろしくお願いします”だって。」
中林パパはそんなことを言ってたのか。
「バカバカしい。」
相馬先輩の言いたい気持ちが伝わった。
たかが喧嘩に親の権力を出してきたこと。
大臣がSOOMAに媚びを売ろうとしたこと。
そして…
「名乗らずに解決すれば良かった」
“相馬蒼斗”と名乗ったことで、SOOMAの影をちらつかせた自分に。
嫌気がさしているのかもしれない。



