王子様は寮長様



「何の音だ?」



相馬先輩が音のしたところへ行き、寮生に声をかける。


見ると窓ガラスが割れ、廊下には破片が落ちていた。


中庭には明らかにキャッチボールしていただろう一年生が。



「寮長!すみません!」

「派手にやったなぁ。」



相馬先輩は苦笑いだ。



「気をつけなきゃダメだろう。怪我人が出たらどうすんだよ。」

「はいっ。本当、すみません。」



一年生はペコッと頭を下げる。



「ここ掃除しとけ。あ、そん時怪我はするなよ」



あ~あ、すぐにガラスの手配しなきゃね。