そんなとき。 「恵ちゃーん、髪の毛してぇー??」 麗華の声が向こうのほうから聞こえた。 「はーい♪」 恵ちゃんはそう返事をした。 もう行っちゃうの…?? 「翔くん、ごめんね??ちょっと行ってくる!!」 「…いってらっしゃーい」 恵ちゃんは麗華のほうに行っちゃった。 …麗華のバカっ!! 僕もっと恵ちゃんと話したかったのに!! その日の撮影中、 僕はずっと不機嫌だった。