でも、すぐに気を取り直した。

いいや。

どうせこいつの言うことなんか、会社のだれも信用してないんだから。

類は湯佐を無視することにした。

「そんなにツンケンしていていいのかな。そういう態度なら、明日から、着る白衣がなくなるぞ」
 
類は立ち止まって、湯佐を振り返った。
 
ミドリ先輩の白衣が、忽然と姿を消して、後日、ズタボロの姿になって発見されたことがあった。
 
ミドリ先輩は気にした風もなく

『おかげで新しい白衣がもらえてラッキーだったわ』

なんて言ってたけど、あれはこいつの仕業だったんだな。