類はアクセルから足を離し、ブレーキを踏み込んだ。

タイヤの軋む、嫌な音が響いて、類は、路肩に愛車のニュービートルを止めた。

ここ?

類は車を降りて外に出た。
 
ジーンズにつつまれていた、長い足が、運転席から現われる。
 
続いて、サングラスを掛けた頭が現れた。

きつい太陽に照らされた髪が、茶色に輝く。
 
類は運転用のサングラスを外すと、ジュース立てから愛用の水筒を手に取り、代わりにサングラスをつっこんだ。