言って走り寄ると、ラーデンは腕を開いて孫娘である類を迎え入れた。

「ご苦労さんだったな」

「うーうん、なんてことなかったよ。

宝石のある場所は、調べてくれている人がいて、あたしは盗み出すだけでよかったんだ」


ラーデンは類の縛った髪を撫でると、自分から引き離して、じっくりその顔を覗き込んだ。

類は晴れやかな顔でラーデンを眺めていた。