師匠はコスプレ☆メイ探偵

「長年調べていくうちに、トリゴーグ王国のしきたりに取り付かれてしまったのかも知れんな。

それに、類君がどう出るか、調べたかったのかもしれない。

そうか、類君はキューブ君を使っていたのか。

あれは確か揮発するんだったな。

なのに安西氏には、私は宝石をハンカチにくるんで持たせてしまった。

密閉された状態に近いケースにしまっておくより、揮発しやすかったのだろうな」

「ええ」

「中田氏も、途中でケースのかさが邪魔になって、取り出してしまったらしい。だから、揮発した」

 師匠は黙ると、類をじっと見た。

「これからどうするつもりだ?」