突然声を掛けられて、飛び上がりそうに驚いて、顔をあげた。 目を上げると、街灯に薄っすらと照らし出された人物が、フロントガラスの向こう側に立っていた。 師匠だ。 でも、誰? いつものごとく、誰かのコスプレをしているらしい。 しかし、誰のつもりかわからない。 きっちりと着られた背広姿。 もしかして・・・ くらくらした。 それでも、これは乗ってあげるべきだと判断した。