トキは類の耳元で、囁いた。
ワタシガハンニンデス。
とか言うのかと一瞬驚いた。
けど、トキの言いたいのはそういうことじゃなかった。
「うちに依頼して来た中田と安西の祖父ですよ。彼らだったんです」
「え?あの人たちが宝石泥棒を?」
「ええ。ただし、今回の一連の犯行ではなくて、五十年前の、ですけどね」
ワタシガハンニンデス。
とか言うのかと一瞬驚いた。
けど、トキの言いたいのはそういうことじゃなかった。
「うちに依頼して来た中田と安西の祖父ですよ。彼らだったんです」
「え?あの人たちが宝石泥棒を?」
「ええ。ただし、今回の一連の犯行ではなくて、五十年前の、ですけどね」

