師匠はコスプレ☆メイ探偵

 トキは類の耳元で、囁いた。
 
ワタシガハンニンデス。

とか言うのかと一瞬驚いた。

 けど、トキの言いたいのはそういうことじゃなかった。

「うちに依頼して来た中田と安西の祖父ですよ。彼らだったんです」

「え?あの人たちが宝石泥棒を?」

「ええ。ただし、今回の一連の犯行ではなくて、五十年前の、ですけどね」