「それか、宝石は私が懐に預かっておきましょう、って言って、師匠が預かればいいんですよ」 「素直に託してくれると思うか?何より、それで消えたらどうするんだ。わしには弁償する財力はない」 それもそうか。 類はガツガツとお弁当を詰め込んで、ふと師匠を見た。 呆れた目が、類を見ていた。 「本当によく食うな」 「見とれないでください」 師匠は口をつぐんだ。