「実は、ずいぶん前から、お宅のホームページを存じ上げていたのです。その、モゴーグ国の国宝とかにうちの宝石の一点が酷似しているのを知りまして。興味を持っていたんです」
多分、アベコベだろう。
自分の持っている宝石の一つが、そこの国宝だったという事実を知っていて、師匠のホームページに興味を持ったのだ。
そしたら、そこに自分の持っているダイヤそっくりのイラストがあったのだ。
おそらくその美しい原石からカラット数を犠牲にしたくなかったのだろう。
このダイヤは珍しい涙形にカットされているのだ。
もちろん輝きを最大限に引き出すための細かいカットはされている。
でも、おおまかな形が、涙形なのだ。

