師匠はコスプレ☆メイ探偵

でも、そうしたらせっかくのアルバイトもクビになってしまうけど。

類はしぶしぶ口を開いた。


「この予告状が来たのはいつなんですか?」

「昨日です。昨日コレを見て、すぐにお宅のホームページを見て、連絡を差し上げたのです」
 

中田氏は落ち着きなく、着物の襟を直す仕草をしている。


「なぜ、うちに依頼しようとされたのですか?探偵社なら、この町にもあるんじゃないですか?」


 中田氏は、紺色のタオルを取り出して、額をぬぐった。

 そういえば、この部屋には、かすかにクーラーがきいている。

 まだ、その時期には若干早い気がするが、中田氏の大量の汗を見ると頷ける。