類は起き上がると、窓に歩み寄って、カーテンを目一杯に引きあけた。

煌々と、月の光が入り込んでくる。

類は目を閉じて、月明かりの方に手を伸ばした。

冷たくさえたエネルギーが、身体を満たしてゆく。

類はこうやって月明かりを浴びるのが好きだった。

碧く輝く冷たい光が、パワーをくれるのだ。

伸ばした手のひらから、すううっと力が入り込んでくる。その力は、冷たく暖かい塊とな

って、ゆっくりと身体の中で満ちてゆく。