「いいえ。私個人はありません。
妻が大事にしていたことは知っていました。
だから、犯行予告を妻には話したくなかったのです」
言い換えれば、奥さんを何らかの意図で懲らしめるために、ルビーを隠した。
という動機にもなる。
犯行予告を偽造して、その存在を証明するために探偵と警備会社の人間を呼んだ。
と思えなくもない。
しかし、もう訊くことを思いつかない。
「もういいですか?師匠」
「うむ」
ってことは、あと訊きたかったのは犯行動機、だけだったんだな。
しかし“うむ”って、それだけかよ。
類はあまりに喋らない師匠に苛々してきた。
毎度のコトながら、
『そんなに喋るのが嫌だったら探偵業なんて廃業しろ!』
といいたくなる。
妻が大事にしていたことは知っていました。
だから、犯行予告を妻には話したくなかったのです」
言い換えれば、奥さんを何らかの意図で懲らしめるために、ルビーを隠した。
という動機にもなる。
犯行予告を偽造して、その存在を証明するために探偵と警備会社の人間を呼んだ。
と思えなくもない。
しかし、もう訊くことを思いつかない。
「もういいですか?師匠」
「うむ」
ってことは、あと訊きたかったのは犯行動機、だけだったんだな。
しかし“うむ”って、それだけかよ。
類はあまりに喋らない師匠に苛々してきた。
毎度のコトながら、
『そんなに喋るのが嫌だったら探偵業なんて廃業しろ!』
といいたくなる。

