平日の或る日…

 恵子と佳子は涼子に気づかれないよう、恵理香を昼休みに校舎屋上へ連れて行った。

 屋上には真奈美や理香、結菜や紗枝たちが集まっている。

 恵子は国武涼子との関係について恵理香に質問した。

「涼子と結構、仲良しみたいだね?」

「まあね」

 何だか恵理香、表情が穏やかではない。

 涼子と2人だけでいる時の穏やかな表情とは違って、無愛想である。

「あのコったらサァ、恵理香をまるで…恋人扱いしているみたいだよね?」

 冷やかすように、こう言ったのは紗枝である。

「どうなの恵理香?」

 恵子の問いに、恵理香は苦笑いしながら答える。

「紗枝の言ったとおりかな?
 私って、涼子の恋人みたいだもんね」

「涼子にレズっ気?」

「もしかしたら、あるんじゃなーい?」と真奈美。

「キモ!」

 結菜が気味悪がる。

 恵理香は言った。

「レズ関係はオーバーな言い方だけど、涼子が私にベッタベタなのは事実だね」

 恵子が又、質問した。

「恵理香は何ともない?
 あんな暗いコにベタベタされて」

「内心はね…」