アナタだけのお姫様



「日向。話があるから後で部屋に来なさい」



「……はい」


 一年が終わるまで、後数日という所で俺は父親に呼び出された。


 どんな話があるのかなんて考えなくても分かるよ。


 ――俺は重い足取りで、父親の部屋へと出向く。


「はぁ……」


 ゆっくりと深呼吸をし、部屋の扉を数回ノックする。