アナタだけのお姫様



 いい加減兄離れ出来ない日和を見て、焦り始めたのだろう。


 だが、せめて年明けまでは待って欲しかった。


「でもゴタゴタするだろうし……落ち着いたら考えたい」


 多分、もう俺たちは離れ離れになる。


 だからその前に、最高の思い出を作りたかったんだ。