「日和!! 久保君をイジメちゃダメだからねー!!」 ――聞こえてるのにムシしてるな、あれは。 なんて思いながら自室に戻り、勉強を続ける。 常に五番以内……そのプレッシャーは今日も俺に襲い掛かる。 「日向さん、そろそろお時間です」 扉の向こうから山下さんが声を掛けてくる。 勉強に集中してしまうと、時間を忘れてしまうからこうして山下さんに頼むようにしてるんだ。